生的過干渉

僕の劣情、散文、君への過干渉。

傍には早々厄、端をかしく誘う

芦ケ谷は青に飲み込まれた空白の夕方を、語ろうとはしない

あれから一度たりとも僕から離れたことも無い

前まではふらりと何処かへ行っては名前を呼ばれるまで帰ってこないこともしばしばあった

今は何をしていても、芦ケ谷はぺたりと僕にくっついてれろりと舌を這わせたり、体をなぞるように甘えてきたりする

一瞬、芦ケ谷が僕から離れたことがある

僕がコーヒーを淹れに行くほんの数秒だ

芦ケ谷の身体はめきりと軋んで、青色の血がじわじわと皮膚から滲み、ドロリと融けていく

僕はあの手や指が、また芦ケ谷を毟りとり、海に引き摺りさって行くんじゃないかって

そんな恐怖から逃がすように、芦ケ谷の唇に自分のを押し付けた

信じられないくらい自己中な口付け

芦ケ谷はゆるりと僕にもたれかかり、飛んでしまいそうなくらい甘い顔で笑んだ

コップが床に落ちて、音を立てる

僕はこの異常に身を落としているから、もう普通じゃ耐えられなくなっている

こいつの今の身体は男だ

性別などこいつには無いはずなのだけれど、こいつが今男だという事実は変わりない

昔こいつが、「僕はこの身体を捨てて、そうだな、あの女になってもいい」と言って看板のアイドルを指さしたことがある

僕にとって、こいつの身体がなんであろうがどうでもいい

ただ僕の唯一の所有物は、唯一自分のものだと言い張れるのが、ただただ芦ケ谷なのだ

出会った頃から、こいつがこの姿であれば、ただ1人の僕の所有物が、この姿で僕の前に立つならば、ただそれを僕は、

僕は芦ケ谷を僕の思うままにあい、あいしているだけ