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生的過干渉

僕の劣情、散文、君への過干渉。

蛇目 #短編小説 六

わたくしは真っ黒い布で顔を覆い、結婚式に参列致しました。なんて素敵な計らいなんでしょう!愛した人がみすみす"私"と幸せになる様をこうして見られることが出来るなんて。美しく化粧を施された『わたし』が白銀のベールを貴方様の白い細く美しい指で捲られて、口付けを。ああ、ため息がこぼれるほど素敵。わたくしは、わたしは、私は、わたくしは、わたし、わたく、わた、わたし、『わたし』は、今とおっても幸せですの。そうね、『わたし』、わたしは、わたくしは、私、『わたし』ですもの。

貴方様には分かっていなかったでしょうね、いえいえ、怒らないで。貴方様が愛した相手が二人から一人に減っただけよ、いま。そうね、ええ、何も見えないわ。『わたし』が今、1人にしか見えないの。