生的過干渉

僕の劣情、散文、君への過干渉。

居間

大事なものほど失いたくなくて それがおかしいほど大事なことはわかっているのに 僕は存外不出来なもので 大切なものの存在を信じることが出来ない 赤を青だと言った僕が 赤を赤といってしまうのは なんだかとっても味気なくつまらなく こんな思考を停止して…

ピンク

同じ大学の矢橋は入居者募集の看板を24時間365日掲げている大学前のアパートに住んでいる バスを待っていると目の前に浮かぶどピンクのソレは、目の悪い僕でもハッキリとわかるくらいデカデカと『入居者募集』をアピールしている 頭のおかしいいかがわしい施…

泥のように眠りたい 働きたくもない 本能のまま ただ気持ちよさを享受したい 提出期限を見たりしない 誰かに囲われたい 誰にも囚われないことは酷く恐ろしく寂しいことだ 何かを信じたい 信じたくない 傷付くのも期待するのも痛い 怖い怖い脆い弱い 我儘で横…

煮え

ろくに他者の痛みなど考えたこともなかった 僕はずっと僕だけを見ていたのか どれだけ相手を傷つけてもそれは仕方のないことだと思っていた 僕なんかと関わるよりよっぽどいいと 僕自身好かれる方ではなかった 嫌われることの方が多かった 僕は僕のことだけ…

損なはなし

親の金で一番くじを引く バイト終わり21時 嘘をついて時間を早めた ガチャを引く、ひたすらにガチャを引く、 いい賞が当たらない ふと思い出すのは小学校の頃の運動会 父親がいない僕はただひたすらに惨めを晒した 母親とおばあちゃんが来てくれているのに、…

公共

22時過ぎ、駅構内の女子トイレは香水で蒸れる 知らない男の煙と残り香 濃いめの口紅がやけにキツい 女の臭いがひしめく個室 一方的な話し声の結末 電話とレシート 財布にブランドバッグ 安い下着と生理用品 血生臭くて女臭い 甘いシャンプー 嘘のシャンプー …

普通の中の普通が普通の僕を嘲笑っていようとしてもそうやってまた僕は自己弁護を繰り返すのかい

あああああああああああ僕は僕を見ている僕は唯ひたすらに僕を見ている!!なのに向こう側から僕がまた僕をその目の奥からまた僕が覗いている僕が僕を見た先に僕が鏡台が激しく歪むぽたぽたと何かを青い液体が頬を伝う色が反転する僕を見る僕が僕を笑う僕の…

全体図

世界は僕を軸に回っている 僕が世界を観測しない限り世界はどこにも存在し得ないし 僕が世界を見ないふりし続けると世界は僕に見てもらおうと必死になる 僕が世界を見捨てればそこで僕の世界は終わってしまう たったそれだけの世界だ それだけのものに何故こ…

全方位への痛みだった 僕は何かを失えばどこか壊れてしまうのに 何も失わなければ全てを奪われてしまう 僕自身の手持ち札全てをオールベット 勝手に始まった詰まらない問答だ 一番大切なものが分かっていたはずだった いつの間にか背負い込んでいた死人は重…

陽光

謂れのないあのをんな一人の為に、バスは煌々と待つてゐるのだ。高下駄が五月蝿く高い音を立て殴る。計らずにそれを警告音として轟かせてゐるのか。をんな自身を鉛の塊と揶揄してゐるのか。こんなものなど雑記だ。をんなの唇は照りを出し、腎も六腑も熟して…

口語自由詩

白を濁した微睡みの中で君はきっと僕を見るだろう鬱々とした意識の中で女に毒された崇高なはずの君の思考は僕をぎょろりと睨めつけそうして言葉に針を仕込み僕へと無数の報復を繰り返すだろうけれども僕は綺麗な夕焼けに溶けつき君の短い青春期に青い青いシ…

割とマイナス ショート

「恋とは足しても足しても満たされない、不完全な数式のようだ」貴方は僕を見てそう言いました。だとすれば僕にとってこの感情は恋なのでしょうか、故意なのですか。引くことで貴方が得れるとしたら、とっくのうちにしていますと、何度貴方と離れようとて、…

全総

「僕が一連の猟奇殺人事件の犯人である。簡単で酷く手荒いやり方だったことを詫びる。自分でもどうかと思うほど、美しくなかったことを淡い意識の奥底で後悔している。そこで僕は一つの自己責任として、遺書を遺すことにする。遺書というのは書いたことがな…

僕のこの幹、血の繋がり柔らかい花弁に触れてみる葉脈はやがて静脈になって僕は縛られているこのひと季節を待って僕は生かされているまたひと季節を割ってコンクリートを破った根が真っ直ぐと下に伸び僕の肢体に絡みついている僕を媒体にして、僕の命を根こ…

夜遊

前章殺人鬼は雨と踊る。しっとりワルツを、重ねるようなビヴラートに乗せて。僕らは知らない、雨の匂いが何で出来ているか。土と静かと、ばらばらになった血の匂い。無意識下に、僕らは気付いている。心地の良いその音にかき消される綺麗な悲鳴を。 Ⅰ 僕の殺…

夜踊る

スキップでヤマモモの実を踏み潰す ぐちゅぐちゅの赤い汁が白いハイヒールを汚す これは僕が僕のために買った靴だ いよいよ可笑しくなってきた 家の近くの込み入った道 ヤマモモの木が植わっている コンクリートに降るように赤い実が たくさんの何かを汚して…

石川幸子

とっくの昔に高校を卒業して今や23歳 メルカリで落とした制服を改造して着る 袖がちょっときつい 太ももが妙にエロい 胸元が心許ない リアリティのために買ったお下がりの鞄 揺れるちょっと汚れたキーホルダー 最寄り駅から2駅先のドラッグストア 初めて自分…

石川あかり

お酒飲み放題の居酒屋帰りに女4人で天の川を見た 正直真っ暗でなんも見えなかった ただ満月が結構綺麗だった 友達の携帯は鳴り続けた 男と友達と半々 彼氏の惚気話を聞いた 意図せずうっかり相槌を打った バイト先と仕事の話 うざい男からのストーカー 10時…

西上優香

土砂降りの日におろしたてのワンピースを着た 白に薄いレースのついた清楚ぶれるワンピース 黒髪染めて清楚ブレた 汚い言葉が口から出て出生バレた 金持ちの振りをする為に 友達からもらったグッチの紐 私なんてそんなもの 幸薄い顔と無駄な一重 無理やり引…

生物

何もかもを失った 何もかもが必要だった 僕には食べ物が、僕には水が、僕には人間が、僕には体温が、必要だった 何もかもを一挙に手放した 手放しなさいと誰も言わなかった 何を持っていても陰口を叩かれた 何も持っていなくても嘲笑われた 呼ばれてもいない…

ニュース

パンダは生まれた時に模様がなく パンダというよりネズミみたいだ 生後3週間でパンダカラーがくっきりするらしい 生後21日目で体重が4倍 TVから伝わる情報によると その赤ちゃんパンダは生きている 連夜取材陣、報道陣に囲まれて監視員が疲弊した顔をする TV…

こ、ど、も

自分がここまで子供が嫌いだとは思わなかった 元から子供が嫌いなことは知っていた でもまさかここまでだなんて 子供たちがボランティア団体の大人と一緒に餃子を包んでいる様子を見た 写真越しでも鳥肌が立つ 胃液が迫り上がるこの嫌悪感 大人にまとわりつ…

成瀬由紀子

主婦の世間話が嫌いだ、大嫌いだ 好き勝手飛び回る子供 笑い声、泣き声、怒号 必死に叫ぶ金切り声 頭が痛くて痛くて破れそうだ 相手を見定めるための会話 力量計算 パパの給料、会社、 高級車にスーツ お隣さんの不倫 パート内の噂話 離婚原因に夜の営み 昼…

結論

丁度いい距離のどこかへ 逃げてしまいたくなった 生きてる間に出会えなかったあの人とこの人 前世と来世を謳うなら どうか今世で幸福を 動き続ける僕の身体に 付いていけぬ出来損ないの精神が 大丈夫と急かすから 僕は今日も自殺する 他者を殺さず済むように…

何処にいても僕を蝕む 君の白い首 何度も捲って確かめたその腕 確かな血管がその下 声で生存確認をしなくては 僕のものだと証明が欲しくて 早くその首に傷をつけて 服の下、無数の不確か どうやって縛ればどうして掴めば 僕はやっとそれを認められる? 僕の…

常時

「可哀想だね」で僕が始まる 朝5時の情景 僕を見ない双眸 僕に触れない指先 偽善と子供 夜行バス、性行為 ボランティアで抱いた未成年 ゴムの不始末、静止 流れ作業と友達の女 知らない世界、僕の世界 鏡に映った澱んだ男 身体すら青に見えてきた 髪を染めた …

浪費

僕を乗っ取られた バス停でバスを待った 冷房の効きすぎた車内に居座った そこで誰かに乗っ取られた 静かで冷たい水が脳に流れるようだった そこでチャンネルが切り替わるように 知らない男が僕に代わって叫んだ 獣のような咆哮だった 獲物のような暴行だっ…

上月

全世界から否定された 弾き出された "みんな"の輪に入国拒否された 数人で凝固した それを融解剤で溶かされた 何もかも透過された それだけの人生でした 身体を不意に狂れられた 気持ちが悪くて青を排他 僕には一声すら残らなかった スプライトを飲んで吐い…

結婚賛歌

好きな人が結婚した 好きな人じゃない女を誘拐した どうしようもない感情だった 同情もないほど異常だった 三日三晩立ち尽くした 結婚式場の前でした 僕は白いタキシードを着て 知らない女と手を繋ぎました 繋がれないのは心だけでした 僕を繋いだのは貴方だ…

校生

朝の空気が好き 眩しくキラキラと少し冷たいこの空気が 昼前の静寂が好き 人などまばらで誰も僕を見ないような 曇りの日の空気が好き 温く僕を囲うような 名前を呼ばれるのが好き 綺麗な君に呼ばれるのが好き 優しく心配されるのが好き 涙を流しても知らん振…

出来損ない

ドライヤー後にコンセントを抜く 跳ねた二本の金属部分が人差し指を焼く 付け根が焦げる ジュッ 音が躍る 熱さに身悶え 白く跡になる二本 指輪をつけていた指 跡が線になる 丸く腫れる 汚い指 白い 吐

目覚める

朝四時に目が覚めた 電源の切れた携帯と、知らない男が隣に横たわっていた 本当に知らない こいつが誰かも分からないし、心当たりが微塵もない 昨晩は死にそうな程の頭痛と吐き気に襲われ、フラフラと足を引きずり帰ったはずだ どこにも寄っていなければ、誰…

紙面ラップ

レッドブルで即席天使ロンダリングで画期的端子短所は時には長所になる?ってゆとりみたいな事言ってんなマザファカ!!!!!騙し切れない先生は首切り諭しきれない典型的な逆ギレあーもう積まんね!すまんね!って謝ってばっかでほんとごめんね!またいつもそうじゃ…

後者

ふと気付いた バスの車内に僕以外誰も乗っていないのだ! 時間は九時前半、そんなに遅くもない こんなことは初めてだ なんだか怖くなって、すぐに降りた 辺りは鬱蒼とした霧に包まれていた 丁度、大森靖子のTOKYO BLACK HOLEが途切れたところだった 家まで10…

酔った女は美しい 背水の陣にかかるロック 無駄な梅酒ロック 背後の皮肉 どうしようもないもの 吐き気とウイスキー アルコール度数に比例する情欲 抱き寄せる感覚 口先の半覚 恍惚と連絡 抱き寄せた深刻 肩に寄りかかる芳香と髪触り 長く伸びた前髪と行為 総…

女の子

蕩けるような恋を謳おう 主役は複雑骨折で代打 赤黒蛙と前世に還ると まだ王子にはなれないけど 無駄打ちキッスと相打ちごっつん 継母煮込んで2コンティニュー 慌てる貴方と大体彼方と 既読のつかないLINEスルーして 今夜もベットで枕にソート アインシュタ…

死に方の

僕が死んだとて シビアな話が増えるだけ それを君は誰かに話すだけ 悲哀の種が増えるだけ 別の誰かに愛が映るだけ 大学で席が空くだけ 話したことない人の美談になるだけ 詰まらない取り上げ方をされるだけ 過去をいじくり回されるだけ 踏み荒らされるだけ …

漏声

バス待ち中に後ろの女がどエロい話をしている そういうことさあ、脳が、脳がない あやなんと朝までコース?コース?頑張って、えっ?んーあははっ、よかったやん LINE交換したん じゃーあその場限りってのはあり? なる分にはー きのーのこの辺が痛い もしさ…

夕方が 講義室の窓にくり抜かれ 四角くオレンジを主張している 僕だけを 切り捨てて走るこの泥舟は 君の心を持ち去るのか 僕だけが 居なくなったこの世界は 違う敵を探し 上手く回っている そうして僕らは 空虚になって 僕はただ1人 空洞になって 空っぽの街…

四時、悠にて

白熱灯が 僕の失態を惨めに晒す 出来うるだけ美しく装ってきたつもりだけど 僕の醜さは皮膚では隠せない 教壇の女が何やら煩いが 僕には全く関係ない 隣でがたがた震える自尊心が 何かを相当に掻き立てる こんな奴の為に僕はここに居るのだ 認めるだけで世界…

雲雀は漸う白く、痛、苦しくも浮く ⑴

「僕、全知全能じゃなくなっちゃった」 芦ケ谷は拍子抜けするくらいあっけなく言い放った 僕も薄々気付いてはいたが、いつも軽薄な芦ケ谷の口をそう動かせてしまうその事実が少し怖く感じる 芦ケ谷がソレを話そうとしないから、想定の域を超えなかっただけだ…

傍には早々厄、端をかしく誘う

芦ケ谷は青に飲み込まれた空白の夕方を、語ろうとはしない あれから一度たりとも僕から離れたことも無い 前まではふらりと何処かへ行っては名前を呼ばれるまで帰ってこないこともしばしばあった 今は何をしていても、芦ケ谷はぺたりと僕にくっついてれろりと…

不和には症状危虞、又懐(ゆか)しく痩躯

芦ケ谷がズブ濡れの身体を引き摺って、床を這いながら還ってきた 飲み込まれて数日経った真夜中のことだった 酷く濡れたように見えたソレは、全部何かの血液だった ズルリズルリとモップのように這いずり回っては床に跡を残していく 寝室は赤に塗れた 右脚は…

永久には偶像二拍、又愛しく遠く

同じ大学の奴らは僕を見ない 口を聞かないどころの騒ぎじゃない、まるで僕を認識していないかのように、物事を進ませていく まるで透明人間になったみたいだ 芦ケ谷を飼うまではそうだった、そう 僕は全知全能を手にした さながら禁忌の林檎にむしゃぶりつく…

帳は想像欠く、又均しく仰ぐ

「ちょっと世界を変えてみようか」 いとも簡単に芦ケ谷は言ってみせる そして本当にこいつはそれをやってのける そういう男だ、そういう男を僕は飼っているのだ 優越と自尊心をうまい具合にくすぐるこいつの全能感は、僕のことを異常に気持ちよくさせる この…

皮剥

布団の中に入って体に悪そうな光を浴びる 視界の端に、ふと自分の人差し指が見えた 爪の下の薄皮が、まるで切り取り線のように白く線が引いてある おもむろに左手で薄皮を捲る ぺりぺり ぺりぺりぺり 薄皮は一枚の皮になって剥がれていく 不思議と痛くはない…

半信半疑

僕は夜中の店内で独り立っている なんてことは無い 取り残されてしまったのだ 警備員も居ない 時間だけが経っている そうだな、仮にこうしようか 僕の今いる店の中を誰も気付かない不可視の空間としよう そうすれば、僕が発見されないのにも理由が出来た そ…

垢白

僕の水晶は 透明な皮膜に覆われている 双眸は硝子玉 屑の成れの果て 良く似た他人 非情に余剰 睡眠は不要 浮遊と蜉蝣 住所不定の大人の神様 子供には見せない 群がる教師 僕だけのセンセ 余白と孤独 埋めてあげるから さ、仰いで

帳は騒々しく、又等しく青く

どうやら昨晩の邂逅は まだ誰にも気付かれていないらしい 夜中まで及んだそれは この世界を根底から覆してしまうような そんな滑稽さを孕んでいた 最近時間が二秒遅れていることに気がついた やがてそれは三秒になって 今は42秒の手遅れ 針が少しずつズラさ…

蒼蒼

全く、いつ頃からかは分からない 僕の中にたくさんの人間が棲みつきだした そいつらは信じられないほど身勝手で、縦横無尽だ 僕が止まれと言っても歩くし、静かにしろと言ったら騒ぎ出す 望んだとおりにも動かず、無理やり押さえつけるとぎこちない動きで口…